神学は語る 新約聖書と黙示
黙示の神学は、恐怖をあおる神学ではなく、希望をもたらす神学である。その背景にあるのは、人間と宇宙を回復するという神の意図なのである。近現代の聖書学が蓄積してきた議論を整理し、新約聖書の根底にある「黙示的なもの」の本質を浮かび上がらせていく。
【目次】
謝辞
序論 終わりは近い
第1章 全ての神学の母
徹底的終末論
エルンスト・ケーゼマンと「全ての神学の母」
黙示的象徴性
結論
第2章 イエスと世の終わり
Q資料──異なるイエス像の証言?
人の子
黙示的イエス─ユダヤ人イエス
非黙示的イエス
黙示的預言者イエス
結論
第3章 パウロによる「黙示的福音」
再度、シュヴァイツァー
パウロ神学の変わらぬ中心としての黙示
パウロの黙示の様々な側面
結論
第4章 黙示文学の現在
ヨハネは何を知っていたのか、いつそれを知ったのか
ダニエル書と新約聖書
史的ドミティアヌス帝探求
監獄にいる者の観点
新たな方法論
ぼんやりした鏡
結論
第5章 黙示、世界、教会
「新たな世」の宣教
黙示と倫理
救われる者は誰か。選民思想と黙示
結論
第6章 結論
参考文献/さらに学ぶために/訳者あとがき
著者:スコット・M.ルイス
訳者:吉田 忍
出版:日本キリスト教団出版局
神学は語る 新約聖書と黙示