賛美歌・唱歌とゴスペル
-
霊歌、ブルースからゴスペル誕生への流れを解説、ゴスペルの父トーマス・ドーシー作詞「プレシァス・ロード」をはじめ「オー・ハッピー・デイ!」など、魂に響くゴスペルの名曲に迫る。また夭逝した天才的作曲家・滝廉太郎の「荒城の月」の曲が、ベルギーの修道院で今もケルビム賛歌として歌われているなど、興味深い逸話が満載。
ベルギーでは賛美歌となった「荒城の月」、ゴスペルの父ドーシーが作詞・作曲した「プレシァス・ロード」、ドーシーの師ディンドレイの「ナッシング・ビトウィーン」、世界的大ヒット曲の「オー・ハッピー・デイ!」はイギリスの牧師ドッドリッジの作、イ・ミンソプ作の韓国生まれのゴスペル「きみは愛されるために生まれた」、など…。
以下内容
讃美歌・聖歌の変遷
讃美歌の変遷/聖歌の変遷/『リバイバル唱歌』について/新聖歌について
第一章 滝廉太郎とキリスト教
「荒城の月」と「ケルビム賛歌」
NHKで放送した「滝廉太郎とキリスト教」/滝廉太郎の生涯/滝廉太郎の受洗 など
第二章 土井晩翠とキリスト教
「荒城の月」をめぐって
土井晩翠の夫人と長女がクリスチャンであった/小田島嘉久牧師/照子さんの臨終 など
第三章 讃美歌四八八番「はるかにあおぎ見る」と「松島」
天国の賛美歌が唱歌の歌に/讃美歌四八八番「はるかにあおぎ見る」/「はるかにあおぎ見る」は、友情が産んだ讃美歌 など
第四章 河井道子と賛美歌
讃美歌四一九番「主イエスにありては 世のくにたみ」
讃美歌四一九番と河井道子/四一九番の歌詞と原歌/この讃美歌の作詞者─ジョン・オクスナム など
第五章 「きみは愛されるため生まれた」
長崎の人々を励ます歌
「きみは愛されるため生まれた」との最初の出会い/「きみは愛されるため生まれた」のトラクトを読む/CD「きみは愛されるため生まれた」 など
第六章 ゴスペルのルーツを探る
霊歌、ブルースからゴスペルへ
「ゴスペル歌いのゴスペル知らず」とは/霊歌について/讃美歌第二編一七八番「馬車よ、おりていこい」 など
第七章 「ゴスペルの父」トーマス・A・ドーシー
新聖歌一九一番「慕いまつる主なるイエスよ」
新聖歌一九一番「慕いまつる主なるイエスよ」(プレシァス・ロード)/ドーシーの生い立ち/ドーシーの回心 など
第八章 ドーシーの師チャールズ・A・ティンドレイ
奴隷の息子から牧師に
ティンドレイの生涯/ティンドレイ、有力な牧師となる/ティンドレイ作詞「へだてなきあゆみ」 など
第九章 「オー・ハッピー・デイ!」Oh, Happy Day !
讃美歌五一六番「主イエスを知りたる うれしきこの日や」
「オー・ハッピー・デイ!(Oh, Happy Day !)」/讃美歌五一六番「主イエスを知りたる うれしきこの日や」(「オー・ハッピー・デイ!」) など/
第一〇章 讃美歌三〇八番「いのりは口より いでこずとも」
祈りは隠れた炎が燃え立つこと
賛美歌作詞者ジェイムズ・モンゴメリーの生い立ち/週刊誌に記事を書く/讃美歌三〇八番「いのりは口より いでこずとも」 など
著者:大塚野百合
出版:創元社
大塚 野百合
東京女子大学英語専攻部、早稲田大学文学部史学科、米国クラーク大学大学院修士コース卒業、イエール大学大学院神学部研究員、恵泉女学園大学教授、昭和女子大学非常勤講師を歴任、恵泉女学園大学名誉教授
賛美歌・唱歌とゴスペル