グノーシス
「グノーシス」とは、古代の宗教市場において、キリスト教を適応させようとする知的実験の一つであった。
グノーシスをめぐる最近の議論を総括し、類型論的モデルによって古代グノーシスの神話と教説を分りやすく提示し、今日にまで至る系譜をたどる。
[目次]
第一章 導入(「グノーシス」という概念/「グノーシス」それとも「グノーシス主義」/「グノーシス」の類型論的モデル ほか)
第二章 資料(オリジナルのテクストを伝えるグノーシス批判の古代の著作家/異端報告を行っているグノーシス批判の著作家(異端反駁論者)/グノーシスのオリジナル資料、とりわけコプト語資料 ほか)
第三章 古代におけるグノーシスの初期形態(ユダヤ教グノーシス?/新約聖書におけるグノーシス/グノーシスの初期の主唱者)
第四章 古代グノーシスの大規模な体系化(マルキオンとマルキオン派/ヴァレンティノスとヴァレンティノス派/いわゆる「バルベロ・グノーシス派」)
第五章 頂点にして終点としてのマニ教(マニの生涯/マニの教説)
第六章 グノーシス者たちによる古代の共同体?
第七章 古代と現代におけるグノーシス
出版:教文館
著者:C・マルクシース
訳者:土井健司
2009年4月
グノーシス