現代宗教文化研究叢書 7  現代中国の宗教変動とアジアのキリスト教

  • 現代宗教文化研究叢書 7  現代中国の宗教変動とアジアのキリスト教
現代の中国における宗教変動と、アジア各国の宗教の動き、特にキリスト教の躍動を描き出す。
東アジアの近現代においては政治が宗教を統制してきたが、近年では社会内部のダイナミックな宗教運動とトランスナショナルな宗教がもたらすインパクトによって、政治的統制や文化的圧力の網の目をくぐり抜けて宗教的空間が存在することが確認される。これらの宗教の制度分析を軸に、階層分化や社会的排除などポスト・グローバル時代の社会問題に宗教はどのように応えるのかという問題意識をもって、東アジアの宗教動態を変動の局面で把握する。
第�吃堯崚譽▲献△亮匆颪判ゞ機廚任蓮�東アジアの宗教文化の構成と変動をみる視点を提示する。第�局堯屮▲献△離�リスト教」は、日韓中台に加えて、香港、モンゴル、タイのキリスト教の現況を報告し、それぞれの地域において教会が直面している課題を浮き彫りにする。第�敬堯崔羚颪僚ゞ吃�興」は、仏教と道教、チベット仏教と回族のイスラーム、さらにチベット文化圏の仏教ナショナリズムに関して概況と事例研究を報告する。


●目次
はじめに
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第一章 現代東アジアの宗教 …………………………………………………………櫻井義秀
 一 東アジア宗教を見る視点
 二 中国の宗教と政教関係
 三 東アジアにおける宗教の特徴
 四 むすび ─宗教と公共空間
第二章 東アジアの福祉と家族 ………………………………………………郭莉莉・金昌震
 一 東アジアの少子高齢化と福祉
 二 各国の社会保障と社会福祉
第三章 中国における計量的宗教社会学とその課題 ……………………寺沢重法・羅欣寧
 一 問題設定
 二 宗教調査データの概要
 三 宗教調査データを用いた知見の整理
 四 おわりに─中国宗教の今後の計量研究に向けて
  第�局堯.▲献△離�リスト教
第四章 アジアのキリスト教会 ─日本、韓国、中国、タイ、モンゴルの比較調査
     ………………………………………………………………………櫻井義秀・伍嘉誠
 一 はじめに
 二 アジアのキリスト教を比較する視角
 三 五カ国のキリスト教を比較する視点
 四 五カ国のキリスト教比較
 五 おわりに
第五章 本国と日本における韓国カトリック教会と信者たち ………………………李賢京
 一 問題提起と背景
 二 韓国カトリック教会の概況
 三 調査の概要
 四 調査結果─単純集計からみる信者たちの特徴
 五 むすびに代えて
第六章 社会参加する中国の家庭教会 ………………………………………………佐藤千歳
 一 はじめに
 二 中国のプロテスタント教会
 三 北京の「維権教会」
 四 「公民社会」への展望
第七章 朝鮮族キリスト教の実態について ─中国延辺朝鮮族自治州の事例  ………徐琼
 一 はじめに
 二 キリスト教研究に関する中国語文献
 三 延吉キリスト教会の現状と運営
 四 キリスト教の公認体制と延吉の経験
 五 延吉のカルト問題
 六 神学者の育成
 七 おわりに
第八章 台湾の政教関係にとっての台湾語教会という存在
    ─長老教会と台湾独立派の友好関係 ………………………………………藤野陽平
 一 はじめに─台湾のキリスト教と族群
 二 日本人教会が去ったら、国語教会が来た ─戦後の混乱期のキリスト教
 三 台湾の民主化運動と台湾語教会
 四 近年の動向(1) ─ひまわり学生運動
 五 近年の動向(2) ─二〇一六総統選挙
 六 おわりに─比較対象としての国語教会
第九章 香港におけるキリスト教と社会福祉 ─その過去、現在、未来  …………伍嘉誠
 一 はじめに
 二 香港社会の変遷と社会福祉
 三 社会福祉を行う宗教団体
 四 比較のまとめ
 五 おわりに
第十章 ポスト社会主義時代のモンゴルにおけるキリスト教
     ……………………………………ダーライブヤン・ビャンバジャワ/稲本琢仙訳
 一 はじめに
 二 ポスト社会主義時代のモンゴルにおけるスピリチュアルと社会混乱
 三 モンゴルにおけるキリスト教宣教師の動向
 四 キリスト教改宗の概念化
 五 調査
 六 考察と結果
第十一章 現代タイにおけるカトリック・キリスト教会の実態と社会活動
     ─ラーチャブリー教区を事例として 
      …………………………………………ティラポン・クルプラントン
                      シリヌット・クーチャルーンパイブーン
                      ジュタティップ・スチャリクル
 一 はじめに
 二 タイのカトリック
 三 カトリックの組織構成と管区
 四 司祭と修道士の養成
 五 キリスト教の学校
 六 カトリックの社会活動と運営資金
 七 考察

  第�敬堯|羚颪僚ゞ吃�興
第十二章 中国にみる多神教世界の社会的ダイナミズムと可能性
     ─価値意識における両義性と流動性に着目して ………………………中村則弘
 一 はじめに
 二 価値前提と世界観をめぐって
 三 地域活動の担い手からみる中国の価値意識
 四 流動する世界について
 五 両義性・流動性および渾沌に基づく世界の危機
 六 結びにかえて
第十三章 明暗を分けたチベット仏教の高僧─中国共産党の宗教政策と権利擁護の主張
      ………………………………………………………………………………川田 進
 一 はじめに
 二 中国共産党の宗教政策─��小平から習近平まで
 三 ケンポ・ソダジの弘法活動と仏教ブーム
 四 カルマ・カギュ派の高僧ケンポ・カルツェの挫折
第十四章 雲南保山回族にとっての国家
     ─記憶と予期に裏づけられたシンボル的な存在として ………………首藤明和
 一 問題の所在と作業仮説
 二 唯一神と天子の絶対矛盾的自己同一としての「二元忠貞」 ─後の「愛国愛教」へ
 三 保山回族の記憶と〈同時的〉な〈場所〉
    ─内的世界と外的世界の絶対矛盾的自己同一を支える〈場所〉として
 四 保山回族の記憶と〈共在的〉な〈場所〉
    ─他者からの暴力に対する感覚や情動を呼び覚ます〈場所〉として
 五 保山回族の予期と備え
 六 保山回族にとっての国家 ─記憶と予期に裏づけられたシンボル的な存在として
第十五章 愛国的宗教指導者の悲哀
     ─二〇一三年新疆ウイグル自治区イスラーム調査 ……………………川田 進
 一 はじめに
 二 インギサル県デルワザモスクと「二つの“五好”」運動
 三 ヘイトガーフモスクの愛国イマーム殺害事件
 四 天安門車両炎上事件に見る新疆政策への不満
 五 新疆宗教調査をめぐる問題
第十六章 五台山の寺院復興と聖地観光 …………………………………吉喜潔・櫻井義秀
 一 聖地観光という視点
 二 五台山の歴史と寺院の現状
 三 五台山の観光とツーリスト
 四 おわりに
第十七章 西安市の仏教寺院と信徒活動 ……………………………………韓舒・櫻井義秀
 一 宗教文化と社会倫理
 二 西安市の仏教寺院
 三 西安における仏教徒の宗教意識
 四 おわりに
第十八章 北京市の道教と道観 ……………………………………………趙可佳・櫻井義秀
 一 はじめに
 二 中国の道教史
 三 北京市の道観
 四 道士と道教信者の宗教意識
 五 おわりに
第十九章 雲南省・江蘇省・甘粛省における宗教団体の社会活動
      ……………………………………………………保薇・栄畳飄・李鑫・櫻井義秀
 一 はじめに
 二 雲南省の茨中カトリック教会
 三 江蘇省の仏教安養院
 四 甘粛省の回族女学
第二十章 インド、ラダックにおける仏教ナショナリズムの始まり
     ─カシミール近代仏教徒運動との出会い ………………………………宮坂 清
 一 ラダックにおける仏教とナショナリズム
 二 グランシー委員会への意見書
 三 意見書の内容と意義
 四 カシミール近代仏教運動と仏教徒ラダック人の出会い
 五 ナショナリズムからコミュナリズムへ
おわりに
索引
執筆者紹介

編著:櫻井 義秀
出版:北海道大学出版会
判型:A5 上製
頁数:490
発行:2017-03-25

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8,250円(本体7,500円、税750円)

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