キリスト教とは何か5 ゆれ動く日本人の心
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時代を象徴する社会の出来事や日々出会うさまざまな問題をとおしてキリスト教とは何かを問う 粕谷甲一講話集第5巻。
粕谷甲一講話集第五巻。
戦後、復興・繁栄への道を走りながら、そのバブル崩壊の中で日本中を震撼させたオウム事件。なぜ、若者、特にエリートが多くの犠牲を払って、オウム真理教に引きつけられたのか。戦後50年の反省は、そのまま今日の問いかけでもある。
初版発行:2016年6月15日
もくじ
第一章 大江健三郎とキリスト教I―歴史の流れにそって
1. 星の招きに従った三人の博士
2. 殉教者ペトロ岐部がローマで見たもの
3. 大江健三郎の人生と文学の師
4. 十六世紀に起こった二つの事件
5. 星の輝きのあかし
第二章 大江健三郎とキリスト教II―「緑の木の教会」をめぐって
1. 芸術のもつ治癒力
2. 水俣で見た“生き地獄”
3. 今の時代の殉教者
4. 『燃えあがる緑の木』から学ぶ教会の姿
5. “流れ解散”でゆだねる
6. 上からの照射を待つ心
第三章 教会の位置づけ―カトリックと「緑の木の教会」
1. 大江健三郎の曖昧性
2. キリストは偉大な宗教家の一人か
3. ヒューマニズムとキリスト教との結びつき
4. 『紀元二〇〇〇年の到来』の三つの問いかけ
5. オウム真理教を宗教の次元から考える
6. なぜ若者は“オウム”に引きつけられるのか
7. 教会の霊的な営みの中で
第四章 ゆれ動く日本人の心―日本の宗教的現実とオウム真理教
1. オウム真理教を鏡として反省すること
2. 原理思想のもつ魅力と欠陥
3. 時のしるしの激震の中で
4. オウムはどこで狂ったのか
5. 東洋の“無”とキリストの無私の愛
6. 深く広い日本の無宗教体質
7. “解説”に導く光と“世直し”を生む光
第五章 戦後五十年の日本と宗教―鎮魂と希望の調べ
まえがき
1. 五十年来の問いかけ
2. 香月画伯の教示
3. 日本の現状と宗教界の清貧について
4. 聖書の教え
第六章 水辺の展望―ベトナムと日本の間
1. 水辺の声
2. 「絶対の体験」への渇望
3. “アリの街”から海外協力隊勤務まで
4. ホーチミン市へ飛んで
5. ベトナムの三つの教会のタイプ
6. 「ほかに何ができるの?」
7. 主は今も水辺に立っておられる
8. 戦後四十年間の発展の課題
第七章 泣くものか―夏の旅日記より
1. 不条理な苦しみをどう理解するか
2. 統一教会(統一協会)の合同結婚が意味するもの
3. “時”は主のみ手にある
4. 貫く厳しさと柔和な心
5. 中三の少女の中に見るイエスの心
6. 「神はつかめません」
著者紹介
著者:粕谷甲一(かすや こういち)
東京教区司祭。1923年インド、コルカタ市に生まれる。1944年受洗。1950年東京カトリック神学院入学。1951年インスブルックに留学。1957年スイスにて叙階。1959年帰国。アリの町教会で司牧。1961年真生会館館長。カトリック学生連盟指導司祭。1967〜1982年青年海外協力隊勤務。1995年〜NPO法人「芝の会」理事長。2011年2月帰天。
出版:女子パウロ会
キリスト教とは何か5 ゆれ動く日本人の心