さあ、みんなで劇をやろう
ある事がきっかけで脚本を初めて書いたのは12年前です。
それまでは脚本は一度も書いた事がありませんでした。
元々、私は基本的には理系であり、どちらかと言うと演劇、文学、音楽など、いわゆる文化というジャンルには縁がないというか、興味がない人間でした。
従って、脚本を書くために必要な基本的な事は何もわかっていませんでしたが、大胆にも書いてみました。
それでも数編書いているうちに、書く事が楽しくなっていきました。そして、気がついたら十数編になっていました。
ある時、JTJ宣教神学校・国際学長の中野雄一郎先生が、脚本集として出すように勧めて下さり、従来書きためた脚本に手を入れて書き直し、また、3編ほど新しく書いて12編とし、今回、出版させていただく運びとなりました。
聖書から取ったものが6編、レフ・トルストイやチャールズ・ディケンズなどの小説からが6編です。
従来、教会で演じられる劇は子どもあるいは大人が演じ、子どもたちが見るというのが殆どでしたが、今回のこれらの脚本は大人が演じて大人が見ることを考えて書いています。
また、キリスト教の信仰を持っておられない方も、この脚本集をお読みいただいてキリスト教のことが少しでもおわかりいただければという思いもこめました。
今回まとめたうちの多くは、若干その内容は異なりますが、実際に教会で上演させてもらいました。
その中で信仰の再確認をさせていただき、その意味ではこれらの脚本は、私の信仰告白とも言えます。
また、劇を練習し演じる中で、兄弟姉妹間の交わりが深くなり、また、広くもなりました。これも大きな感謝でした。
もとより素人の域を出ないことは充分に承知していますが、日本の教会の閉塞感が話題になる昨今、この脚本集がその打破のための一助になれば幸甚です 。
著者:和氣 敏治
出版:イーグレープ
さあ、みんなで劇をやろう