新しい自分に出会うための8つの習慣
〜本文より〜
もう一度人生を送れたら ビリー・グラハム
20 世紀のアメリカを代表するリバイバリスト、ビリー・グラハム師は、引退する時に記者から次のような質問を受けました。「もう一度、新しい人生を送れるとしたら、どのように時間を過ごしますか」すると、グラハム師はこう答えました。「メッセージをしたり、教えたりする働きを半分に減らして、残りの時間は自分自身を開発して訓練することに費やしたいです。霊性と知性の刃を研ぐことに、より努めたいです」この告白は、彼が働き続ける中で、自己開発の大切さを切実に悟ったことを表しています
二人の木こり
二人の木こりが山で木を切っていました。ところが、一人の木こりは木を切りながら暇あるごとにおのを研いでいました。一生懸命木を切っていた木こりが言いました。「おい。そんな余計なことをしないで、お前も一本でも多く木を切ったらどうだ。もう日が暮れてしまうぞ」ところが、その木こりはニコニコしながら、おのを研ぎ続けていました。日が暮れてきたので、二人は切った木の数を数えてみました。するとおかしなことに、刃を研がずに木を切っていた木こりの木の方が少ないのです。不思議がる木こりに、おのを研いでいた木こりが笑いながら言いました。「君が一生懸命木を切っている間に私は刃を研いでいた。刃が鈍くなると当然木を切る時に余分な力が必要になり、余計に時間がかかる。私は刃を研ぐのに時間をかけたが、短い時間、少ない労力で、より多くの木を切ることができたのだ」現代の多くの人が、ずっと木を切っていた木こりのように生きています。毎日の忙しさに埋もれ、鈍くなった刃を研ぐことなど考えもせず、ひたすら木を切ろうとしているのです。しかし、刃を研がないまま木を切ろうとするなら、自分を消耗させるばかりです。
著者:ホン・ヨンギ(ハワイ純福音教会主任牧師)
訳者:吉田英里子
出版:小牧者
B6判 192頁
新しい自分に出会うための8つの習慣