天使はなぜ堕落するのか 中世哲学の興亡
天使は針先で踊らない。踊るのは悪魔だ!
中世といえば暗黒時代。中世哲学は煩瑣哲学と揶揄され無視されてきた。だが、それは単に無知であるにすぎなかったのだ。
古代哲学の遺産とキリスト教の巨大な影響、現代とはまったく違った世界観を背景として、理性を頼りに構築された哲学の大聖堂を、神の存在証明と天使の堕落を軸に一挙紹介。
普遍論争をはじめ、現代哲学を先取りする知識論、経済の基礎となる利子の正当化、「概念」という概念そのものの発明など、知られざる中世哲学の偉大な成果を、アウグスティヌスやボエティウスから、スコラ哲学の父アンセルムス、アベラール、トマス・アクィナス、革命的天才ヨハニス・オリヴィ、ドゥンス・スコトゥス、そしてオッカムとエックハルトにいたって終焉の刻を迎えるまでを丹念に描き、これまでの哲学史の常識をもくつがえす知見に満ち、現代思想にも巨大なインパクトを与えずにはおかない革新的論考。
<もくじ>
はじめに
第�吃堯|羸い箸浪燭�
第1章 ヨーロッパ中世世界
第2章 天使と秩序世界
第3章 中世一〇〇〇年
第4章 大学の誕生
第5章 古代からの継承と普遍論争 アウグスティヌス、ボエティウス
第�局堯|羸づ�学の誕生と発展
第6章 キリスト教神学の成立 カンタベリーのアンセルムス 1
第7章 神の存在 カンタベリーのアンセルムス 2
第8章 天使の堕落 カンタベリーのアンセルムス 3
第9章 イスラム哲学 アヴィセンナ、ガザーリー、アヴェロス
第10章 西ヨーロッパの文明開化とアリストテレスの時代 トマス・アクィナスの「エッセ」
第�敬堯|羸づ�学の成熟と終焉
第11章 変化のきざし ヨハニス・オリヴィ
第12章 ヨーロッパ中世終端間近の輝き ドゥンス・スコトゥス 1
第13章 存在の類比から概念へ ドゥンス・スコトゥス 2
第14章 個別者とペルソナ ドゥンス・スコトゥス 3
第15章 可能世界と自由意志、及び「針先の天使」ドゥンス・スコトゥス 4
第16章 「中世」の終わり オッカムとエックハルト
読書案内
おわりに
著者:八木 雄二 著
判型・ページ数:四六・608ページ
出版:春秋社
天使はなぜ堕落するのか 中世哲学の興亡