弟子たちへの教育のとき
敵対者たちとの論争の場での出会い

目次


〈対決・論争〉
50．ファリサイ派の人びと（安息日に麦の穂）
　　マルコによる福音書2：23 〜 28
　　（並行） マタイによる福音書12：1 〜 8
　　ルカによる福音書6：1 〜 5
51．ファリサイ派の人びと（ベルゼブル論争）
　　マルコによる福音書3：20 〜 30
　　（並行） マタイによる福音書12：22 〜 32
　　ルカによる福音書11：14 〜 23
　　　　　　　　　　　　12：10
52．律法学者とファリサイ派の人びと（言い伝え）
　　マルコによる福音書7：1 〜 23
　　（並行） マタイによる福音書15：1 〜 20
53．律法学者とファリサイ派の人びと（しるし）
　　マルコによる福音書8：11 〜 21
　　（並行） マタイによる福音書12：38 〜 42
　　マタイによる福音書16：1 〜 12
　　ルカによる福音書11：29 〜 32
54．ファリサイ派の人びと（拒絶）
　　ヨハネによる福音書9：13 〜 41

〈宮清め〉
55．両替人、祭司長、律法学者たち
　　ヨハネによる福音書2：13 〜 25
　　（並行） マタイによる福音書21：12 〜 17
　　マルコによる福音書11：15 〜 19
　　ルカによる福音書19：45 〜 46

〈信仰論議〉
56．カナンの女（シリア・フェニキアの女）
　　マタイによる福音書15：21 〜 28
　　（並行） マルコによる福音書7：24 〜 30

〈変　貌〉
57．ペトロ、ヤコブ、ヨハネ（主の変貌）
　　ルカによる福音書9：28 〜 36
　　（並行） マタイによる福音書17：1 〜 8
　　マルコによる福音書9：2 〜 8

〈弟子教育〉
58．ペトロ（神殿税）
　　マタイによる福音書17：24 〜 27
59．弟子たち（天国で偉い者）
　　マルコによる福音書9：30 〜 37
　　（並行） マタイによる福音書18：1 〜 9
　　ルカによる福音書9：46 〜 48
60．弟子たち（罪への誘惑）
　　マルコによる福音書9：42 〜 50
　　（並行） マタイによる福音書18：6 〜 9
　　ルカによる福音書17：1 〜 10
61．弟子たち（迷い出た羊）
　　ルカによる福音書15：1 〜 10
　　（並行） マタイによる福音書18：10 〜 14
62．弟子たち（兄弟の忠告）
　　マタイによる福音書18：15 〜 20
　　（並行） ルカによる福音書17：3
63．ペトロ（兄弟の赦し）
　　マタイによる福音書18：21 〜 35
64．弟子たち（うぬぼれている人）
　　ルカによる福音書18：9 〜 14
65．弟子たち（子供を祝福）
　　マルコによる福音書10：13 〜 16
　　（並行） マタイによる福音書19：13 〜 15
　　ルカによる福音書18：15 〜 17
66．弟子たち（金持ちの青年・男・議員）
　　マタイによる福音書19：16 〜 30
　　（並行） マルコによる福音書10：17 〜 31
　　ルカによる福音書18：18 〜 30
67．弟子たち（ぶどう園の労働者）
　　マタイによる福音書20：1 〜 16
68．弟子たち（いちじくの木を呪う）
　　マルコによる福音書11：12 〜 14、20 〜 25
　　（並行） マタイによる福音書21：18 〜 22
69．弟子たち（やもめの献金）
　　マルコによる福音書12：38 〜 44
　　（参照） マルコによる福音書12：35 〜 37
　　（並行） ルカによる福音書20：45 〜 21：4
70．弟子のヨハネ（逆らわない者は味方）
　　マルコによる福音書9：38 〜 41
　　（並行）ルカによる福音書9：49 〜 50

〈対　話〉
71．ニコデモ（永遠の命を得る）
　　ヨハネによる福音書3：1 〜 15、7：50 〜 52、
　　　　　　　　　　19：38 〜 42
72．洗礼者ヨハネ（花嫁の声を喜ぶ）
　　ヨハネによる福音書3：22 〜 30
　　（参照） イザヤ書62：1 〜 5
73．洗礼者ヨハネ（天から来られる方）
　　ヨハネによる福音書3：31 〜 36
74．サマリアの女（永遠の命に至る水）
　　ヨハネによる福音書4：1 〜 42
75．群衆・ユダヤ人たち（イエスは命のパン）
　　ヨハネによる福音書6：22 〜 59
76．弟子たち（永遠の命の言葉）
　　ヨハネによる福音書6：60 〜 71
77．イエスの兄弟たち（わたしの時はまだ）
　　ヨハネによる福音書7：1 〜 9
78．ユダヤ人たち（仮庵祭でのイエス）
　　ヨハネによる福音書7：10 〜 24
79．エルサレムの人びと（この人はメシアか）
　　ヨハネによる福音書7：25 〜 36
80．エルサレムの人びと（生きた水の流れ）
　　ヨハネによる福音書7：37 〜 39

〈予　告〉
81．弟子たち（死と復活の予告）
　　マルコによる福音書8：31 〜 9：1
　　（並行） マタイによる福音書16：21 〜 28
　　ルカによる福音書9：22 〜 27
82．弟子たち（神殿の崩壊／終末の徴）
　　マルコによる福音書13：1 〜 13
　　（並行） マタイによる福音書24：1 〜 14
　　ルカによる福音書21：5 〜 19
83．弟子たち（大きな苦難）
　　マルコによる福音書13：14 〜 31
　　（並行） マタイによる福音書24：15 〜 31
　　ルカによる福音書21：20 〜 28
84．弟子たち（裁き）
　　マタイによる福音書25：31 〜 46
85．ユダヤ人たち（イエスを殺す計画）
　　ヨハネによる福音書11：45 〜 57
　　（並行） マタイによる福音書26：1 〜 5
　　マルコによる福音書14：1 〜 2
　　ルカによる福音書22：1 〜 2
86．ギリシア人（一粒の麦の死）
　　ヨハネによる福音書12：20 〜 26
87．群衆（人の子の死）
　　ヨハネによる福音書12：27 〜 36
88．群衆（信じない者たち）
　　ヨハネによる福音書12：36b 〜 43
89．群衆（言葉による裁き）
　　ヨハネによる福音書12：44 〜 50

〈教　え〉
90．金持ちの青年・弟子（天の国の教え）
　　マルコによる福音書10：17 〜 31
　　（並行） マタイによる福音書19：16 〜 30
　　ルカによる福音書18：18 〜 30
91．弟子たち（終末の徴）
　　マルコによる福音書13：3 〜 27
　　（並行） マタイによる福音書24：3 〜 31
　　ルカによる福音書21：7 〜 28
92．弟子たち（目を覚ましていなさい）
　　マルコによる福音書13：32 〜 37
　　（並行） マタイによる福音書24：36 〜 44　
93．弟子たち（忠実な僕と悪い僕）
　　マタイによる福音書24：45 〜 51
　　ルカによる福音書12：41 〜 48
94．ヤコブとヨハネ（仕える者になる）
　　マルコによる福音書10：32 〜 45
　　（並行） マタイによる福音書20：17 〜 28

はじめに


　キリスト教の信仰を持つということには、キリスト教の教理を受け入れるという理念的な側面と、礼拝を中心とした教会生活をするという行動的な側面とがあるが、そこで信仰的に決定的なことが起こるのは、生けるイエス・キリストに出会うということにおいてである。

　新約聖書の中の福音書は、そうしたイエスとの出会いの記録であると言えるだろう。

　福音書には、イエスの誕生に始まり、幼少期、受洗、宣教、癒し、論争などを経て、十字架、復活にいたるイエスの生涯におけるさまざまな「出会い」が書き記されており、そこには、あらゆる立場の人たちが信仰へと導かれる姿が見られる。

　「イエスに出会った人びと」という題の出版物は、これまでにも発行されているが、福音書の中の無数ともいえる出会いの、ほんの一部を記したものであったが、本書では、イエスの生涯におけるさまざまな出会いを、殆ど網羅的に取り上げたつもりである。

　四つの福音書では並行記事も多いが、その中では代表的なものを取り上げている。なお、福音書以外では、使徒言行録にあるパウロとの出会いも含めた。

　本書の本文は、この書物のために新たに書き起こしたものではなく、筆者の牧師としての働きの中で、礼拝や集会で話した説教や奨励の原稿の中から選んで、それをベースにして、語った時や場の状況に関わる部分を書き改めたものである。

　全巻で145 項目となり、一冊にすると大部すぎるので、上・中・下の三巻の分冊とした。上巻では、イエスの誕生から、弟子たちやさまざまな民衆との出会いを中心に、中巻では、弟子教育や敵対者たちとの論争の現場での出会いを中心に、そして、下巻では、エルサレム入城から十字架・復活に至るまでの出会いを取り上げている。

　各項の本文の前に、該当する『聖書 新共同訳』の本文も掲載したので、聖書本体を開かなくても、読み進めることができるようにした。

　主イエスとの決定的な出会いは、教会における礼拝で起こるものであるが、本書が、その出会いへの誘いとなれば幸いである。


山本　清
あとがき


　かつて、松江地区家庭集会において、「イエスに出会った人びと」のシリーズでお話ししたものを、一冊にして手製の印刷で発行した。

　その時は21 項目の小冊子であったが、このたびは、イエスの誕生から宣教活動、そして十字架、復活に至る全生涯にわたっての出会いを対象とし、主日礼拝説教で取り上げたものも含めたので、145 項目にもなったので、三巻の分冊にした。

　三巻を一気に読み通すには大部にすぎるが、読書会、聖書研究会、祈祷会などのテキストとして活用していただければありがたい。

2025年5月　生駒にて　山本　清

【著者紹介】
山本清
1938年　西宮市生まれ。小学校から大学卒業まで、堺市浜寺で育つ。
1954年　高校1年のクリスマスに大阪北教会高岡清三牧師より受洗。
1962年　大阪大学工学部構築工学科卒業後、株式会社日建設計で定年まで勤務。建築設計および都市計画コンサルタント業務に従事。
1969年　日本キリスト教会大阪北教会長老に任職。
2000年　日本キリスト教会神学校に入学。2003年修業。
2003年〜 2022年　日本キリスト教会米子伝道所で伝道牧会。
2022年4月末で引退教職となり、泉北伝道所等で説教応援。

出版社: 一麦出版社

発行年月: 2025年6月
判型: A5
ページ数: 466