デカルト小品集
「真理の探求」「ビュルマンとの対話」ほか 知泉学術叢書33
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デカルトには『方法序説』『省察』『哲学原理』といった主要著作以外にも,小さいながら主要著作にも劣らない独自の内容をもつ小品がある。本書は『真理の探求』『ビュルマンとの対話』などの小品と関連資料を一冊に集めた。
『真理の探求』はデカルトの分身と思われる平凡だが良識と理性を有する「ユードクス」と無学だが自由な良識人「ポリアンドル」とスコラ学者「エピステモン」の三人による対話篇である。ユードクスとポリアンドルが自然の光(理性)だけで真理探求を試み,エピステモンはそれに対し反論する。
『ビュルマンとの対話』は1648年にエフモント在住のデカルトを訪ねた20歳のF. ビュルマンが準備した『省察』『哲学原理』『方法序説』に関する多岐にわたる質問とそれに対するデカルトの応答である。
「小品A」には1981年に発見された「法学士論文」,バイエ『デカルトの生涯』によって伝えられる『剣術論』『良識の研究』や書簡から『機械学』といった作品を収録。
「小品B」にはデカルトの死後すぐに作成された「遺稿目録」や「デカルトの死をめぐる書簡と報告」と題し病に倒れたデカルトの担当医ヴレンによる病状の経過・診療の報告を書き綴った書簡や姪カトリーヌによる叔父デカルトを偲んだ詩・散文を収録。
さらに本書には訳者による各テキストの詳細な解題と最新の研究を反映した「デカルト小伝」,デカルト研究のテキスト・研究書といった基本文献をまとめた「文献案内」も収録しており,初学者・研究者ともに必読の文献である。
はじめに
凡例
自然の光による真理の探求
ビュルマンとの対話
・小品A
法学士論文
剣術論
良識の研究
バルザック氏『書簡』所見
機械学
工芸技術学校の計画
演劇の計画
・小品B
遺稿目録
デカルトの死をめぐる書簡と報告
デカルトから兄たち宛書簡 1650年2月10日
シャニュからエリザベト宛書簡 1650年2月19日
同 1650年4月16日
ソメーズの息子からブレギー宛書簡 1650年2月12日
同 1650年2月19日
ヴレンからピソン宛書簡 1650年2月11日
ホイヘンスからシャニュ宛書簡 1650年7月26日
クレルスリエ『デカルト書簡集』序文
バイエ『デカルトの生涯』第七部 第21章
カトリーヌ・デカルト「哲学者デカルト氏の死をめぐる報告」
解題
デカルト小伝
文献案内
訳者あとがき
山田 弘明 編訳
吉田 健太郎 編訳
シリーズ 知泉学術叢書
出版年月日 2024/06/10
I
判型・ページ数 新書・372ページ
出版:知泉書館
デカルト小品集
「真理の探求」「ビュルマンとの対話」ほか 知泉学術叢書33
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