天使と人の文化史
翼を持ち白い衣をまとった美しい天使は、人を見守り良き方向へ導いてくれる。このような天使のイメージは、いつ、どのようにしてできあがったのか。キリスト教のみならず、さまざまな時代、地域の宗教や伝承を辿る。
<目次>
前奏曲――代わりに天使を愛する
第一章 聖書――最初の天使たち
「天使の名はバビロンから来ている」/思想はどのように共有されるか
第二章 天使との格闘――『創世記』と『旧約聖書』
『創世記』――天使の書/翼を持つ/天使の軍隊/炎の戦車
第三章 名前で呼んで――ミカエル、ガブリエル、ラファエル
司令官と伝令/他者であること
第四章 エノクと〝堕天使〟
天国を開く/堕天使/メタトロン
第五章 天使に立場をわきまえさせる――『新約聖書』
黙示録の天使/パウロの警告/偉大なる天使イエス/囚人を解放する
第六章 イスラムの記録天使
天使に関するイスラムの考え/夜の旅/イスラーフィール
第七章 天使は初期の教会の成長をどのように助けたか
見えない農夫/創造のタイムスロット/おびただしい天使/グレゴリウスと天使/天の位階
第八章 天使学はいつ、どのような理由で真剣に研究されていたのか
アッシジのフランチェスコと熾天使/アウィケンナとマイモニデス/アクィナス――〝天使的博士〟
第九章 見えない存在から見える存在へ――天使に命を吹き込む
天使の仲間として/ダンテの『神曲』
第十章 ルネサンスの天使
宗教改革と抵抗宗教改革/天使と話す/ミルトンの天使
第十一章 啓蒙時代――日陰の存在へ
新たな光/スヴェーデンボリの天使/ブレイクの永遠の幻視/ニューマンの神のしもべ/ラファエル前派の現実逃避
第十二章 現代の天使
モルモン教の天使、モロナイ「/歴史の天使」/天使の新時代
エピローグ 世界に満ちる者たち
著者:ピーター・スタンフォード
訳者:白須 清美
出版:原書房
2020年8月29日
天使と人の文化史