賀川ハルものがたり
賀川豊彦と出会い、共に神に仕え、彼の遺志を継ぐ者となった女性の生涯
印刷所の女工として働く芝ハルが、賀川豊彦と出会い、キリスト教へと導かれた。やがて結婚した豊彦は「神のご用」をする人。大正から昭和へと豊彦を支えつつ、自らも伝道、講演を行い、豊彦の遺志を継ぐ者となったハルの生涯を、写真を交えて紹介する。
【目次】
はじめに
第一章 子ども時代・奉公時代
誕生/憧れの習い事/女中奉公へ/一五歳の正月
第二章 女工時代・女工生活
横浜から神戸へ/女工として/女工頭と同情会
芝居という娯楽/あこがれのアメリカ/訪問者
人生の春/伯母の死と疑い/女工の悲哀
小さな幸せ/熟練工として/満足
第三章 キリスト教と賀川との出会い
出会い/賀川豊彦の噂/そのころの豊彦は
「神の愛」との出会い/岐路に立つ
日曜学校と先輩たちとの出会い
初めての路傍伝道の体験/洗礼を受けて
伝道/賀川豊彦とは/「神の愛」
豊彦の「贖罪愛」と行動/ハルが得た「神の愛」
降って湧いた結婚話
第四章 結婚生活と再出発
結婚式と披露宴/「あなたがたの女中」/街で見たもの
再出発/共立女子神学校/間所幸の横浜神学校での思い出
豊彦の帰国/『貧民心理の研究』/まだ一つ残っていますから
『死線を越えて』ベストセラー/街を訪れる人々
社会運動家として/台湾伝道同行と九年目の妊娠
第五章 東京へ・伝道者として
関東大震災/三畳の食堂/ハルは豊彦になぜ従順だったのか
赤字決済係として/太平洋戦争時における豊彦
賀川豊彦のハル理解/ハルの賜物/六七歳のアメリカ伝道
豊彦の臨終
第六章 豊彦の遺志を継いで
ハルの家族たち/名誉都民に/好きな賛美歌
孫から見たハル/召天
あとがき/賀川ハル略年表/ハルをめぐる人々/参考文献
鍋谷 由美子:著
四六判 並製 160ページ
出版:日本キリスト教団出版
賀川ハルものがたり