歴史の狭間を生きる

  • 歴史の狭間を生きる
戦争が暗い影を落とす1941年に日本の中学に留学。教会と地域に仕えつつ、「寄留の民」として差別と向き合い、共生社会を目指して「和解の福音」の器として生きた歩みを綴る。終章「南北和解の原点を求めて」には、韓国民主化運動に連なる隠された働きが語られている。


【目次】

  序

幼時の原風景
  1、ケシの花畑で
  2、父=家父長の逆鱗に触れる
  3、父と子の狭間で
  4、「犬の子」と呼ばれ

皇民化政策のレール
  1、民族の歴史――独立運動から皇民化政策へ
  2、「皇国臣民ノ誓詞」
  3、中学の閉校処分と日本留学
  4、京都の中学での屈辱
  5、尹東柱の獄死

新しい出発
  1、和田正先生との出会い
  2、「土の器」の献身
  3、日本人女性との出会い
  4、父に起こった奇跡

荒れ野での訓練
  1、河川敷での開拓伝道
  2、神学校の先輩、文益煥牧師
  3、真の隣人愛を示してくれた朴炯圭牧師
  4、カナダ長老教会との交流
  5、トロントへ
  6、留学で広がった人脈
  7、与えられたエキュメニカル・ビジョン
  8、再び日本へ
  9、立ちはだかる壁

和解の福音に仕える
  1、子供たちへの民族差別
  2、和解のために保育園を
  3、親たちの変化
  4、教育委員会を説得する
  5、公設民営の「ふれあい館」
  6、「ふれあい館」の活動と広がり
  7、「おおひん」地区の形成

在日の宣教から世界の宣教へ
  1、「教会の生命と使命」委員会の研究主事に
  2、初めての民間日本人訪韓団
  3、「和解の使者」たち
  4、教団の事務局を立ち上げる
  5、NCC総幹事代行となる
  6、アジア・キリスト教開発会議

差別と向き合う
  1、ノッティングヒルの協議会
  2、人種差別と闘うプログラム委員会
  3、時代を動かす力
  4、運動の幅広い展開

南北和解の原点を求めて
  1、韓国人の苛立ち
  2、受難の金大中との出会い
  3、韓国民主化と南北和解の働き
  4、情報機関と向き合う
  5、民主化の結果としての南北共同宣言

 年表/あとがき

李 仁夏:著

四六判 並製 240ページ

日本キリスト教団出版

歴史の狭間を生きる

2,420円(本体2,200円、税220円)

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