食べて味わう聖書の話
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聖書には食にまつわるさまざまな話が出てきます。本書では11の話題を取り上げ、それらを解説するなかで聖書の新たな読み方を提示していきます。あわせて身近な材料を使って、聖書時代の人々が食べた料理を再現するレシピを紹介しています。料理写真はカラーで掲載。
●目次
Iようこそ、聖書の食卓へ
1 神さまは人を造り、食べ物を与えてくださった
「土くれ」を「向かい合う同伴者」として/「エデンの園」はどこ?/「エヴァとアダム」はいつ頃の人?/
「禁断の木の実」は何だった?
2 食べ物を求める旅と「乳」の恵み
夫の家族と旅を続け、不妊に苦しんだサラ/サラが笑った?!/「塩の柱」になった、ロトの妻の優しさ?/
女性たちが担った乳製品作り
3 おいしい料理の魅力と、働き者の女性たち
ホスピタリティーにあふれ、イサクに愛された妻リベカ/神のお告げを受けて成就させた母リベカ/
族長「アブラハム、リベカ、ヤコブ」?/女性たちの日々の労働
4 自由を夢見て、どんな「乳と蜜の流れる土地」へ?
解放の歩みは、「娘たち」の抵抗で始まった?/ミリアムは「出エジプト」の指導者だった!/
荒れ野で食べたマナは、どんな食べ物だった?/「乳と蜜の流れる土地」はどんな風景?
5 贅沢と貧困、いのちのパンの大切さ
ダビデとアビガイル/ソロモンとシェバの女王/飢える寡婦たち/穀物と祭り
6 弱くされた人々に寄り添う神
「選民」の基準?/いのちをかけて民を救ったエステル/「サーリース」たちの貢献/食料保存の仕方
7 「生きる」ための信仰と知恵
ユディト――いのちをかけて民を救う/トリックスターの知恵/食物規定/「守らない」ことで「守る」食事の大切さ?
8 イエスのお誕生会
イエスが生まれた世界/イエスの伝道活動/「おさなごを私のもとに」?/もし、イエスのお誕生会を開くなら?
9 魚と塩、ガリラヤ湖畔での食事
ペトロの義母は、イエスの弟子だった!/ガリラヤ湖畔の漁業とイエスの弟子たち/ガリラヤ湖の魚たち/
いのちに欠かせない塩の大切さ
10 一緒に食べる幸せ
イエスが一緒に食事をした人々は?/日々の食事はパンと豆と野菜?/肉は、いつ食べた?/
「私が混ぜたワインを飲みなさい」?
11 「最後の晩餐」を思い巡らして
「最後の晩餐」は、いつ、どのような食事だった?/過越祭の祝宴「セダー」はどんな食事?/
数々のハーブとスパイス/復活のイエスとの再会の食事?
II 聖書時代の料理を伝統レシピで!
1 エヴァとアダムたちの食事を思い描いて
種なしパン/レンズ豆と大麦のシチュー/デーツの蜜
2 年寄りも子どもたちも一緒の大家族を思いつつ
モロヘイヤスープ/サラのチーズ/ぶどうジュースとナッツの薄焼きパン
3 リベカが愛したヤコブの名がつくお料理を中心に
ヤコブの赤レンズ豆のあつもの/ぶどうの葉のチーズ巻/香りづけしたオリーブ油
4 荒れ野を旅する人々が食べたかったと思われるお料理を
ラムシチュー/いちじくの蜜焼き/デーツの蜜ヨーグルト
5 みんなでソロモンのごちそうにあずかる気分を味わいましょう
かぼちゃのシチュー/ソロモンのチキンシシケバブ/小麦粉とチーズの揚げ菓子/メロンとすいかの赤ワイン煮
6 エステルの宴会を思い浮かべて、当時はとても贅沢だった魚料理を
オリーブ油のパンケーキ/魚の白ワイン煮(2種のソース)/スザンナのシナモン洋梨
7 食物規定を順守したユディトの食事を覚えて
幕屋でのパンケーキ/アビガイルの炒り麦/ビーツとレーズンのサラダ/ヨーグルトチーズ(ラバネー)
8 楽しいお誕生会に招かれた気持ちで
ポロねぎサラダ/マルタのミートボール/チーズディップ/ヨハナのアーモンドケーキ
9 ガリラヤ湖畔での、ちょっと贅沢な食事を
ベイリーフ風味のチーズパン/聖ペトロの魚(Saint Peter’s Fish)/コリアンダーのハーブソース/オリーブのつけ合わせ
10 特別な時の「共食」の幸せを感謝して
大麦のパンケーキ/にんじんのクミン風味のサラダ/子牛のシチュー/スパイスで味つけしたワイン
11 「最後の晩餐」を思い描いて
セダー・プレート
料理担当一覧
主な参考文献
参考図版
あとがき
著者:山口里子
出版:オリエンス宗教研究所
2018年11月15日
食べて味わう聖書の話