ナイトdeライト「Quarter」
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結成から12年間、ナイトdeライトが変わらずに歌ってきた希望。
それは全てのいのちは素晴らしい価値があるという希望であり、すべての人が愛されている存在であるという希望。
年間3万人もの自殺者を出しているこの国だからこそ歌い続けなければならない希望の歌は、どれだけステージが大きくなろうと、どれだけ周りに認知されていこうと、 変えることができないナイトdeライトの核であり、バンドの存在意義だと思っています。
今回新しくリリースするアルバムのコンセプトを考えていたときも、 「愛」と「いのち」というのは中心のテーマとして当然ありつつ、それをどのように一つのタイトルにするかでかなり悩みました。
その時にふと、 過去にアメリカに行った時に1つの貨幣に振り回された出来事を思い出しました。
それがアルバムのタイトルになった「quarter」です。
これはそもそも25¢の愛称ですが、 1ドルの1/4ということでquarterと呼ばれています。
「quarter」それ自体は1ドルの1/4なので価値としては全然高くありません。
しかし、この貨幣の面白いところは、 生活の中で絶対にこのquarterじゃなければいけないシーンが出てくるというところです。
例えば、ストリートパーキングのパーキングメーター。
これはquarterじゃなければ支払えず、それを知らなかった僕は結局駐車違反でその100倍以上の金額を払わされてしまったことがあります。
それ以外にもコインランドリーや有料道路の支払いなど、quarterでしか支払うことができないシーンが出てくるという、 実は他に換えが効かない貴重な貨幣なのです。
それを思い出した時、まるで人のようだなぁと思いました。
それ自体を見るとまるで価値がないように思えるけど、でもそれじゃなきゃいけないという場合には、
ある意味では100ドル札よりも価値があるもの。
社会の中では価値がないと評価されている人だって、 誰かにとってはそれ以上の価値はないと思える存在。
自分だけじゃなくて、みんなそうなのかもしれない。
絶対にあなたじゃなければいけない。
あなたの代わりはどれだけ能力が高くても、どれだけ容姿が優れていても務めることはできない。
あなた以上に何かをできる人はいても、あなた以上に必要な存在はいない。
これが希望の光だよなぁと。
ナイトdeライトもquarterが組み合わさって4人でやっと1ドルです。
収録曲(全8曲)
いいからオレについてこい/can/幸せでした/とまり木/eyes /自由のペン/恋から愛へ/エデン
発売:Generous Givers
ナイトdeライト「Quarter」