十字軍とイスラーム世界 神の名のもとに戦った人々
通説への挑戦。十字軍は侵略者だったのか?
領土や財物の略奪を目的としたものであり植民地主義の発端だった――現在広く受け入れられているこのような十字軍理解に意義を唱える。
多大な犠牲を払いながら「神の名のもとに」戦った人々の真の動機とは何だったのか。
宗教社会学者が緻密な資料分析から、「聖地」をめぐるキリスト教世界とイスラーム世界の衝突の真相を探る。
【目 次】
序 章 冑を身にまとった貪欲な野蛮人たち?
第一章 ムスリム侵入者たち
第二章 キリスト教世界の反撃
第三章 ヨーロッパの「無知」対イスラームの「文化」
第四章 巡礼と迫害
第五章 十字軍士の召集
第六章 東に向けて
第七章 血みどろの勝利
第八章 十字軍国家
第九章 十字軍国家防衛のための苦闘
第十章 エジプトに対する十字軍
終 章 打ち捨てられた使命
【著者について】
ロドニー・スターク(Rodney Stark)
宗教社会学者。1934年アメリカ・ノースダコタ州生まれ。デンバー大学にてジャーナリズム学の学士、カリフォルニア大学バークレー校にて社会学の修士号および課程博士号を取得。32年間、ワシントン大学で社会学および比較宗教学の教授として奉職。現在、テキサス州ベイラー大学教授。
主著『キリスト教とローマ帝国ーー小さなメシア運動が帝国に広がった理由』(穐田信子訳・松本宣郎解説、新教出版社、2014年)。
出版:新教出版社
2016年11月7日 発行
十字軍とイスラーム世界 神の名のもとに戦った人々