ボディ・メモワール 痛みを通して伝わった不思議ないのちの共振
人を真に優しく、強くするものは、痛みを通してしか伝わらない不思議な命の共振ではないか−。癌と脳梗塞から生還した著者が、自らの心身を教材に学び得た生と死や、痛みと祈りに彩られた人生を綴る。

癌と脳梗塞から生還した著者が、自らの心身を教材に学び得た生と死とは何かーー。痛みと祈りに彩られた人生そのものを綴る、12章の光の滴に心うたれる。果たして痛みを感じる心は、否、痛みとは、命からの根源的な贈りものなのだろうか。身体的な痛みは言うに及ばず、記憶の、家族の、歴史の、魂の、未来の、痛みを炙り出し、書き止めておきたかった、と著者は書く。人生を真に優しく、強くするものは、痛みを通してしか伝わらぬ不思議な命の共振ではないか、と、問いかけながら。死は絶えず生とつながり、生もまた死とつながりながら人間は生きていける。その安心感がいっそう命へのいとおしさを育んでくれるように思われてくる。

【目次】
産道は生きるか死ぬかの戦場だった/二分された私/すり抜けるスリル/沈黙する想像力/細胞レベルでの約束/夫婦の掠り傷/リハビリの街角で/突き抜けて病苦/赤ちゃん返りと幼な子に還る/消された未来/八月のレクイエム/その春に何が/あとがきに寄せて

著者:熊谷 幸子
出版:青娥書房

2019年4月13日
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