より良き死のために――「死への準備教育」創始者が伝えたいこと
日本に死生学という学問を確立し、その実践としての「死への準備教育」に50年以上携わるデーケン先生。

ご自身が80代半ばとなり、2016年秋より引退した神父のための宿舎、ロヨラハウスで暮らしている。そうした日々のなかでどのように自らの死に備えているのかを語りながら、専門の哲学をバックボーンに教え子や周囲の事例を引きつつ、高齢社会を迎えた私たちが親や配偶者、自身の死に対してどのような準備をしなければならないか、精神面と実生活面から説いていく。

デーケン先生が「死への準備教育」を始めようとした頃、日本では死を語ることがタブーだったが、近年は死を正面から取り上げる本がベストセラーになるなど、読者が関心を向けるようになっている。

このテーマの元祖といえるデーケン先生の言葉を、ご自身の体験をベースに紹介する意義は大きい。哲学者として教育やホスピスに関わっているという著者の立場も、医師や作家が書いた本とは異なる独自の読みごたえを生んでいる。

本書は長年デーケン先生のもとで学んできたフリーライターの星野和子さんが「聞き書き」という形で原稿を書き起こしている。難しくなりがちな哲学の話題も、デーケン先生の教え子や、講演・講座の受講者の事例を引きながら語られるので、わかりやすい。

逝く人・見送る人の感動的なエピソードから多くを学べる。

著者:アルフォンス・デーケン
聞き書き:星野和子
出版: ダイヤモンド社

発売:2018年4月4日
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